
麻生元首相との会談を終えた自民党の高市総裁=5日午後、東京・永田町の党本部
自民党の高市早苗総裁が人事方針に掲げた「全世代総力結集」には三つの難題がある。小泉進次郎農相をはじめ総裁選のライバル候補4氏をどのポストに配置するのか。総裁選で後押しを受けた麻生太郎元首相への行き過ぎた配慮を見せれば、派閥支配の復活と映る。派閥裏金事件に関係した旧安倍派の重用は反発を招き、挙党態勢の構築に影響するのは必至だ。
▽結束演出
「ぼちぼちです。まだ本人にも言っていない」。高市氏は5日、人事の検討状況を記者団に問われ、言葉少なだった。
4日の記者会見では「一緒に総裁選を戦った4人には全員活躍してもらう」と明言した。中でも小泉氏は党の結束を演出する上で、適切な処遇が欠かせない。決選投票...
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