現在の木揚場教会=新潟市中央区礎町通上一ノ町
現在の木揚場教会=新潟市中央区礎町通上一ノ町
木揚場教会の焼失前の姿を示した引札が展示されている企画展=新潟市中央区上大川前通12の旧小澤家住宅

 新潟市中央区にある国登録有形文化財「木揚場(きあげば)教会」の明治期の姿を示す、当時のチラシ「引札(ひきふだ)」が見つかった。教会は1908(明治41)年の新潟大火で一時焼失。現在の建物は大正期に再建したもので、大火以前の姿が残る資料の存在は知られていなかった。専門家は「焼失前の姿がビジュアルで見られる唯一の資料ではないか」としている。

 木揚場教会(礎町通上一ノ町)は真宗大谷派の説教場で、1881(明治14)年に海産物商の坂井若利(利助)が建立した。京都の本山・東本願寺が火災で焼失し、再建の用材のために造られた全国32カ所の木揚場の一つであり、現存する唯一の施設。今の和洋折衷の特徴的な建物は...

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