
自動研磨機の設定を確認する明田川文樹さん。地元企業の下請けとして金属製品を磨いている=燕市中島
原材料価格の上昇や円安による輸入コストの増加を受け、製造業の経営は圧迫されている。金属加工などの企業が集積し、年間4000億円以上の製造品出荷額を誇る新潟県燕市。ものづくり産業は消費の伸び悩みといった逆風に直面している。
「製品によって好不調のばらつきはあるが、全体として景気は良くない」。燕商工会議所事務局長の高野雅哉さん(59)は、地場産業の現状を説明する。
新型ウイルス禍で需要があった家庭用キッチン用品やアウトドア関連は反動で低迷。100円ショップ向け製品は原材料高や円安で利益率が落ちている。
コスト増を受けた価格転嫁について高野さんは「費用がじわじわ上がっても、カタログに掲載される製品...
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