茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
 茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
 2024年十大ニュース(国際)
 米大統領選挙で勝利宣言するトランプ氏=11月6日、フロリダ州(ゲッティ=共同)
 食料配給に並ぶ避難民ら=11月29日、ガザ南部ハンユニス(ゲッティ=共同)
 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平が9月19日のマーリンズ戦でメジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成=マイアミ
 2024年十大ニュース(国内)
 衆院選の開票中、自民党本部でメディアのインタビューに応じる総裁の石破首相。自民・公明は過半数を割り込んだ=10月27日、東京・永田町
 能登半島地震と直後の大火に見舞われた石川県輪島市の中心部=1月2日
 ノーベル平和賞の授賞式で賞状とメダルを授与された日本被団協代表委員の(右から)箕牧智之さん、田中重光さん、田中熙巳さん=12月10日、オスロ
 茂木健一郎さん(撮影・徳丸篤史)

 今年も、もう少しで終わり。世界がますます悪くなると感じている人もいるかもしれないけれども、「楽観的」でないと、脳の働きが十分に発揮できないという事実がある。

 子どもは本来、楽観的である。未来が今よりも良くなると思っている。何よりも、これからさまざまな未知の経験があると感じている。だからこそ、積極的に行動する。大人も、できるだけ楽観的なのがいい。その方が、心のウェルビーイングになるのはもちろん、仕事や生活も発展していく。

 脳が楽観的である何よりのメリットは、さまざまなことを試してみるということである。前向きに動けば、多様な経験や学びも可能になる。

 楽観的であるということは、脳の前頭葉を中心とす...

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