
稲が順調に育っているインドネシア西ヌサトゥンガラ州の水田
「コメ買ったことない」発言で江藤拓農相が辞任したニュースは、日本と同じコメ文化を持つ国のためか、インドネシアのメディアでも伝えられた。
日本の4~5倍の生産規模がある当地では、親が食事の取り方で子どもをしつける時に「コメを食べなければ食事をしたうちに入らない」という言い回しを使う。定番メニューの「ナシ・ゴレン(焼き飯)」「ナシ・パダン(パダン料理のおかずとご飯)」などに、ご飯を意味する「ナシ」という言葉が含まれるように、コメは食文化としても根付いている。プラボウォ大統領が掲げる食料自給の達成を目指す上でも、生活必需品の生産量は大きな意味を持つ。
コメ不足による価格高騰が続く日本とは対照的に、...
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