子どもに扇の扱い方を指導する九里多映さん(右)と池嶋菜央さん=柏崎市女谷
子どもに扇の扱い方を指導する九里多映さん(右)と池嶋菜央さん=柏崎市女谷

 柏崎市の民俗芸能「綾子舞」を伝承していこうと、池嶋菜央さん(23)と九里(くのり)多映さん(19)の若手指導者2人が、60代に交じって活躍している。若い指導者の確保が課題だったが、2人は「経験や技術を後輩に教えることで伝承に携わりたい」と意欲を持ち、関係者も「新風」に期待を寄せている。

 綾子舞は柏崎市女谷(おなだに)に約500年前から伝わる。2022年に「風流踊」の一つとして国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。現在は女谷地区の高原田(たかんだ)と下野(しもの)の両集落の座元が受け継ぐ。

 地元の小中高校生が練習に励む養成講座は、綾子舞の踊り手や楽器演奏者を育てるため、柏...

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