茂木健一郎さん(撮影・徳丸篤史)
 茂木健一郎さん(撮影・徳丸篤史)
 大阪・関西万博の開幕から100日となり、大屋根リングを散策する来場者=7月21日、大阪市此花区の夢洲
 夏休みの予定を尋ねた民間調査で「自宅で過ごす」が最も多く、レジャーはわずか
 石川県加賀市の山中温泉で朝、清流沿いを旅ラン=筆者提供
 北陸新幹線の車窓から臨む浅間山=筆者提供
 佐賀市の佐賀城公園のハス=筆者提供
 脳の可能性は夏の大空のように無限に広がる=筆者提供
 茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)

 梅雨が明け、いよいよ本格的な夏が到来した。夏休みを楽しみにしていた子どもたちも多いだろう。

 夏休みの宿題ゼロの学校が増えているとの報道があった。学習習慣の継続という意味で賛否が分かれるかもしれないが、こうした方針も一つの考え方としてはあり得ると思う。

 人間の脳にとって、気分転換は大切である。子どもでも、大人でも、それは変わらない。夏休みは宿題や仕事のことをいったん忘れ、大いに遊ぶのも良い。普段の生活習慣とは異なる日々に身を置くことで、脳がバランスを取り戻せるのだ。

 私たちの脳は、学びや仕事といった特定の環境や役割の中で機能を果たしている。子どもたちにとって、学校で学ぶことは脳の回路を発達させ...

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