2017年に発足した「ブラック校則をなくそう!」プロジェクトの発起人ら。19年、約6万人の署名を文部科学省へ提出し会見
 2017年に発足した「ブラック校則をなくそう!」プロジェクトの発起人ら。19年、約6万人の署名を文部科学省へ提出し会見
 髪黒染め訴訟の舞台となった大阪府立懐風館高校(羽曳野市)=2021年
 2022年に改定された文科省の教員向け手引書「生徒指導提要」
 生徒指導提要の改定の注目点
 子どもの権利条約を巡る経緯とポイント
 こども基本法のイメージ
 尾木直樹

 全国の公立中学・高校の9割で、2019年度以降に校則が見直されたことが、文部科学省の調査でこのほど明らかになりました。

 調査は今年2~3月、無作為で抽出した中学と高校400校ずつを対象に実施。中学1校を除く計799校から回答を得て、7月2日に結果が公表されました。

 それによると、校則を見直した中学は92・2%、高校は90・1%で、「見直す予定」の学校まで含めると、中高で何と95・0%に上りますから驚きです。

 ▽ブラック校則が社会問題に

 見直した内容(複数回答)は、多い順に「服装(制服や体操服、靴等)に関すること」が89・7%、「頭髪や化粧に関すること」が62・5%、「持ち物(スマートフォンや...

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