
茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
日本は今、世界中の人々に人気だ。訪日外国人旅行者、いわゆる「インバウンド」の数は、新型コロナウイルス禍の収束に伴い、再び増え続けている。政府観光局によると、2025年上半期は前年同期比21・0%増の推計2151万8100人で、年間2000万人を過去最速で超えた。夏休みの旅先で、さまざまな国からの訪問客を見かけた方も多いのではないだろうか。
彼らが宿泊や買い物などに消費した額は、22・9%増の4兆8053億円(速報値)で、半期として最高だった。日本経済の活性化を歓迎する声の一方で、オーバーツーリズムや三大都市圏への集中といった現象も生まれ、議論を呼んでいる。観光地はもちろん、街角でも外国人の姿...
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