茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
 茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
 東京・浅草で写真撮影する外国人観光客=8月16日
 訪日客数は2025年上半期だけで推計2151万人と、過去最多だった24年の3687万人を更新する勢い。政府は5年後の6000万人達成を目標に掲げる
 観光客で混雑する京都・清水寺周辺=24年12月
 オーバーツーリズムの例
 『ロスト・イン・トランスレーション』のソフィア・コッポラ監督(ゲッティ=共同)
 13年9月、2度目の東京五輪開催が決まったIOC総会(ブエノスアイレス)の最終プレゼンテーションで、滝川クリステルさんが世界に広めた「お・も・て・な・し」。新語・流行語大賞の年間大賞にもなった(ゲッティ=共同)
 茂木健一郎さん(撮影・徳丸篤史)

 日本は今、世界中の人々に人気だ。訪日外国人旅行者、いわゆる「インバウンド」の数は、新型コロナウイルス禍の収束に伴い、再び増え続けている。政府観光局によると、2025年上半期は前年同期比21・0%増の推計2151万8100人で、年間2000万人を過去最速で超えた。夏休みの旅先で、さまざまな国からの訪問客を見かけた方も多いのではないだろうか。

 彼らが宿泊や買い物などに消費した額は、22・9%増の4兆8053億円(速報値)で、半期として最高だった。日本経済の活性化を歓迎する声の一方で、オーバーツーリズムや三大都市圏への集中といった現象も生まれ、議論を呼んでいる。観光地はもちろん、街角でも外国人の姿...

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