
新潟県立松代病院
新潟県は3月7日、県立松代病院(十日町市)の規模を縮小し、2026年4月の無床診療所化に向けて調整中であることを正式に表明した。入院患者数の減少を受けた措置。県は松代病院の入院機能の移転先となる県立十日町病院について、患者の受け入れは十分可能との認識を示した。十日町病院の機能を強化する方針も明らかにした。
7日の県議会常任委員会で説明した。県病院局の金井健一局長は、入院ベッドのない無床診療所化について決定事項ではないとした上で「調整を進めている。併せて県立十日町病院の機能強化も必要と考えている」と明らかにした。
病院局の説明によると、松代病院は一般病床が21、回復期の患者を受け入れる地域包括ケア病床が18の計39床となっている。本年度(1月末まで)の病床稼働率は一般が56・4%、包括ケアが76・8%。病院局の田中秀明経営企画課長は23年度は13年度比で入院患者数が4割減ったとし、「病院維持に必要な入院患者数を確保するのが非常に厳しい状況だ」と話した。

十日町病院の入院受け入れ体制について、田中課長は、十日町病院の1日当たりの入院患者数は23年度に180人程度だったと説明。稼働できる病床250床に対し70床程度余る計算となるため、松代病院が39床であることを踏まえると「仮に入院患者を十日町病院に集約しても十分受け入れ可能だ」と説明した。
県立病院の経営は危機的状況...
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