
厳しい受験戦争もあり、子どもたちがスポーツを楽しむ光景を見る機会は少ない(韓国・ソウル郊外)
少子高齢化が急速に進んでいる韓国。2024年の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子どもの推定人数)は0・75にまで落ち込んだ。その影響を受けると懸念されているのがスポーツ界だ。
韓国のスポーツ業界は種目を問わず、幼少期からのエリート教育で成り立っており、競技人口そのものは多くない。教育省の調査によると、国内の小・中・高校で運動部を有する学校数は12年の5281校から22年には3890校と、10年間で26%減少した。年平均で約140校の運動部が消えた計算だ。
少数精鋭と言えば聞こえはいいが、急激な少子化によって裾野となる競技人口が減れば、有望な人材を発掘するのが難しくなる。この懸念は24年の...
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