
高校1年女子生徒殺害事件で、殺人容疑で逮捕された少女の送検のため長崎県警佐世保署を出る車両=2014年7月
2014年7月、長崎県佐世保市で高校1年生だった少女が同級生の女子生徒を殺害し、逮捕される事件があった。その約2カ月後、加害少女の父親は自ら命を絶った。娘との写真が交流サイト(SNS)で拡散され、自営業の仕事を続けることも困難になった。被害者遺族への謝罪書面で「生きる自信さえ喪失しかけている」と吐露していた。
失業や自己破産、進学断念に加え、根拠なき中傷―。事件が起きれば、被害者側だけではなく、加害者家族の生活も一変する。過去には自殺する事例も相次いだ。「加害者と一蓮托生」として、家族を追い込む風潮が根強い日本。その背景には何があるのか。動き出した家族支援のあり方とは。現状を取材した。(共同...
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