試合をするトラッソスのメンバー=7月、東京都三鷹市
 試合をするトラッソスのメンバー=7月、東京都三鷹市
 DCDの小学5年の男子児童が書いたテストの答案用紙(兵庫県の女性提供)
 DCDの小学5年の男子児童が書いたテストの答案用紙。診断後、平仮名での解答も許可された(兵庫県の女性提供)
 ドリブルの練習をするトラッソスのメンバー=7月、東京都三鷹市
 試合をするトラッソスのメンバー=7月、東京都三鷹市
 トラッソスを立ち上げた吉沢昌好副理事長=7月、東京都三鷹市
 オンライン取材に応じる児童精神科医の黒川駿哉さん=7月

 兵庫県に住む40代の女性は、次男(11)が幼稚園児の頃、制服の着替えを面倒くさがる様子を不思議に思っていた。「不器用でボタンの掛け外しが難しいのかな」。小学校に入ってからは立っている時も座っている時も姿勢を保てない。走るのも極端に遅い。給食着にうまく着替えられず、同級生に蹴られることもあった。特に字を書くのが苦手で、漢字は読めてもなかなか書けない。何度練習してもテストで漢字を書けず、苦しむ次男の姿に胸を痛めた。

 どうにかしなければ。女性はかかりつけ医の紹介で、学習障害(LD)などの子どもを支援する「大阪医科薬科大LDセンター」(大阪府高槻市)に駆け込んだ。6月に受けた診断は「発達性協調運動障...

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