
全国犯罪被害者の会の最終大会であいさつする顧問の岡村勲弁護士=2018年6月3日、東京都千代田区
犯罪被害者への経済的支援の充実を訴え、一度は解散した団体を復活させ、「新全国犯罪被害者の会(新あすの会)」を立ち上げた弁護士の岡村勲さんが今年2月、道半ばにして95歳で亡くなった。
活動の「象徴」が失われたが、その遺志は2人の弁護士に受け継がれ、「引き続き前に進める」と語る。被害者支援に携わる弁護士の極意として岡村さんから授けられた「猫になればいい」との言葉の真意とは―。(共同通信=帯向琢磨)
▽海外との差にがくぜん
「私の後は白井さんにやってもらって」。岡村さんに後継指名され、新あすの会の代表幹事に就任した白井孝一弁護士(81)。意気込みを尋ねると「岡村さんが敷いたレールを行くだけ」と控え...
残り2549文字(全文:2849文字)