新潟県の高校受験は近年、過渡期にあるといわれています。親世代のころからは、様変わりしていることも多いようです。内申書って?私立併願の考え方は?私立無償化の影響は?親の心構えは?大学に推薦で進みたい場合、公立と私立どちらがいいの…?湧き上がるギモンや最新のトレンドについて、数多くの受験生をサポートする能開センター新潟本部の責任者・大山健輔さん(54)に聞きました。

大山健輔(おおやま・けんすけ)1971年、兵庫県加古郡生まれ。能開センターでは新潟校、青山校、女池校、白山駅前校(大学受験)などで教えてきた。担当教科は算数・数学・化学。能開の『進路指導のスペシャリスト』であり、新聞やラジオなどメディアの出演多数

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能開センター新潟校=新潟市中央区

◆内申はどう変わったの?

――まずは現在の中学3年生が受験する、2026年の高校入試の特徴を教えてください! 

【大山さん】大きく変わるのが内申書(調査書)です。これまでにあったいくつかの項目が廃止されます。ただ、県教育委員会は、今回の書式変更で廃止される項目などは、これまでも合否判定には関係がなかったため、受験生には影響がないとしています。

新しくなった調査書(県教育委員会のホームページより)
これまでの調査書(県教育委員会のホームページより)

――廃止された項目は?実際に評価される項目はなんですか?

【大山さん】今回廃止されたのは、部活動の成果や学級活動といった、いわゆる「特別活動」を記録する欄や欠席日数などです。新潟県の高校入試では、公立も私立も、内申点は中学1~3年の9教科の成績で評価されます。

首都圏などでは「中学3年の2学期の通知表だけでいい」というところもありますが、新潟は異なるので、中学1年生からの積み重ねが大切です。私立高校で、筆記試験なしでの入試方法を目指す場合は、内申書(調査書)や部活動実績などでの実績をクリアしていなければ出願できないので、中学校の先生に自分が基準を満たしているかどうかを確認する必要があります。

※公立高校の内申書(調査書)と受験当日の試験結果の点数の配分方法などについては、このページの下部に記載しています。

――生徒会活動などは評価されないのですか?

【大山さん】推測ですが、新潟高校や新潟南高校など推薦入試の「特色化選抜」を実施していない学校は、成績中心に見ているのではないかと思います。 「もしも同じ点数で並んだら」という場合に参考にすることはあり得るかもしれませんが、そこまで極端なことはなさそうです。

――県内トップの大学進学実績がある新潟高校を目指す成績の目安は?

【大山さん】その学年の人数にかかわらず、成績が上位1割以内に入っていたら、チャレンジできると考えていいかなと思います!

◆分かるようで分からない私立受験…

――次は私立高校の受験について教えてください!

【大山さん】私立高校の入試には「専願」と「一般」があります。私立高校を第一志望とする場合は「専願」を、公立高校を第一志望とする場合は「一般」を受けることになります。「専願」を選んだ場合は、合格したらその学校に必ず入学しなければいけません。

――公立高校を第一志望にした場合、併願の私立はどう選べばいいのでしょうか?...

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