ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まり、記者会見に向かう大阪大の坂口志文特任教授=6日午後8時1分、大阪府吹田市
 ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まり、記者会見に向かう大阪大の坂口志文特任教授=6日午後8時1分、大阪府吹田市
 ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まり、記者会見に向かう大阪大の坂口志文特任教授=6日午後8時1分、大阪府吹田市
 ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まり、記者会見する大阪大の坂口志文特任教授(奥右)=6日午後8時55分、大阪府吹田市

 今年のノーベル生理学・医学賞に大阪大の坂口志文特任教授(74)が決まった。日本の研究に改めて光が当たる明るいニュースとなったが、先行きに対する学術界の懸念は深い。国内では若手研究者が減少、世界に影響を与える有力論文の数も伸び悩む。政府は研究の活性化を求めて国内外の研究者の交流や海外からの人材獲得に力を入れるが、成否には不透明感も漂う。

 ▽待遇

 文部科学省の科学技術・学術政策研究所が8月に公開した調査では、2021~23年に世界で公表された論文のうち、自然科学分野で引用回数が上位10%に入る注目度の高い論文数で日本は13位だった。順位は過去最低で前年と同じ。停滞から抜け出す道が見えない。

 背景...

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