
11日、避難先のガザ南部から北部へ戻るパレスチナ人の女性(ロイター=共同)
2年に及ぶパレスチナ自治区ガザの戦闘は停戦が発効し、約200万人の住民に安堵が広がった。ただガザ全域の建物約8割が破壊されるか損傷し、大量のがれき撤去に数十年かかるとの見方も。社会インフラは喪失し復興は遠い。イスラエルが新たな口実で攻撃を再開するとの懸念も消えない。
▽帰還
「爆撃や戦闘機の音が止まった。停戦が永遠に続いてほしい」。中部ヌセイラトで避難生活を送るディアアさん(27)は共同通信の電話取材に喜びを語り「北部ガザ市の自宅に戻ろうとしている」と明かした。10日正午過ぎ。イスラエル軍が停戦発効を発表すると、海岸の通りは避難先の中・南部から攻撃が激しかった北部に向かう人々であふれた。
国...
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