5月、大阪・関西万博の会場で、公式キャラクター「ミャクミャク」をモチーフにしたおそろいのサングラスで記念撮影する来場者=大阪市此花区の夢洲
 5月、大阪・関西万博の会場で、公式キャラクター「ミャクミャク」をモチーフにしたおそろいのサングラスで記念撮影する来場者=大阪市此花区の夢洲
 2023年11月、大阪・関西万博の前売り入場券の販売促進イベントに展示された公式キャラクター「ミャクミャク」のパネル
 大阪・関西万博の費用

 大阪・関西万博は機運醸成に苦戦した開幕前から一転し、会場には来場者がひしめき合い、入場券販売の勢いは最後まで衰えなかった。出展者が伝えきれない魅力を来場者が交流サイト(SNS)で発信した集客効果は大きく、運営費の黒字化を後押しした。成功ムードが広がる中、多額の公費を投入した祭典で経済成長につなげる道筋を示せるかが問われる。

 「もう何でもありや。必死になってチケットを売る。赤字を出しちゃいけない」。開幕が迫った2月、日本国際博覧会協会(万博協会)幹部らが集まった会合後、関西経済連合会の松本正義会長が報道陣に強調した。

 運営費1160億円の約8割を入場券売り上げで賄う計画で、2023年11月に販...

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