
液状化の被害を受けた住宅地。当時吹き出した砂が今も残る=糸魚川市中央1
元日の能登半島地震で、新潟県内では1万棟以上が被災した新潟市西区をはじめ新潟市内の被害が目立つが、糸魚川市や長岡市などでも住宅に被害が出た。地震発生から4月1日で3カ月となる中、被災した住民からは不安の声や、「地盤調査を早く進めてほしい」などの要望が上がっている。
糸魚川市では液状化現象水分を多く含んだ砂質の地盤が、地震による強い揺れで液体のように流動化する現象。地表に水や砂が噴出したり、地盤が沈下したりする。土管やマンホールが浮き上がることもある。埋め立て地や干拓地など、緩い砂質で地下水位が高い場所で起こりやすい。条件を満たせば内陸でも発生する。1964年の新潟地震では橋や鉄筋コンクリートの建物といった大型構造物が崩れ、対策工法の開発が進むきっかけになった。阪神大震災や東日本大震災でも発生した。による被害が少なくとも10件確認された。JR糸魚川駅南口から歩いてすぐの中央地区にある、会社役員の男性(42)の住宅は玄関前で砂が吹き出る...
残り763文字(全文:977文字)