
県北豪雨で被災し、運休が続くJR米坂線。線路は草に覆われている=5月29日、関川村土沢
「地方路線がどこもなくなってしまう」「JR東日本全体の視点で考えて」-。5月29日に山形県で開かれたJR米坂線の復旧検討会議で、2022年の新潟県北豪雨の被災前と同様の直営は難しいとしたJR東日本に対し、沿線自治体からは「被災前と同じくJR東が運営すべきだ」との意見が相次いだ。両者が求める米坂線の将来像に隔たりがあることがあらわになった。
JR東は会議で40年時点の米坂線の利用試算を提示。利用促進策を講じたとしても、坂町(新潟県村上市)-小国(山形県)の1キロ当たり1日平均利用者は219人にとどまり、「大量輸送性が発揮できる状況には至らず、当社の運営を前提とした復旧は困難」とした。
会議に出...
残り463文字(全文:763文字)