
自宅のアジサイ「サハシノショウ」を毛利氏ゆかりの専称寺に株分けした横村出さん(右)=柏崎市北条の専称寺
新潟県柏崎市にあった中世の荘園「佐橋(さはし)ノ荘」を治めた毛利氏を描いた小説「放下(ほうげ) 小説佐橋ノ荘」の著者、横村出(いずる)さん(62)=柏崎市出身=が、毛利氏ゆかりの専称寺(柏崎市北条)にアジサイを贈った。アジサイは、佐橋ノ荘に由来するという品種「サハシノショウ」。横村さんの鎌倉市の自宅にある株を自ら挿し芽したものだ。横村さんや住民らは「アジサイをきっかけに地域の歴史を見つめ直してほしい」と話している。
サハシノショウは、横村さんが2009年、鎌倉市に自宅を構えた際、庭師が植えた花の一つだった。横村さんは柏崎ゆかりの品種という偶然に驚いたことをきっかけに、毛利氏の所領争いを軸に主...
残り771文字(全文:1071文字)