藤岡みなみ
 藤岡みなみ
 何もない部屋で暮らす。人生をリセットするような実験=筆者提供
 敷布団が人生で一番大切な道具かもしれない=筆者提供

 ミニマリストとは、必要最低限の道具で生活する人のことだ。例えば服は数着しか持たず、食器も1組ずつ、読み終わった本はすぐに売る。ミニマリストの部屋は家具も少なく、とてもすっきりとしていて余白が多い。心地いい空間になるだけでなく、節約にもなるし家事も減るなどメリットがたくさんあるとして、10年ほど前からこのようなライフスタイルが流行している。

 私もエッセイストとして『ふやすミニマリスト』(かんき出版、幻冬舎文庫)という本を出しているため、周囲からミニマリストだと思われることがある。しかし、私はミニマリストになることをあきらめた。

 『ふやすミニマリスト』は、生活にまつわる実験的なチャレンジを記録し...

残り1360文字(全文:1660文字)