
現代象徴天皇制の研究で知られる名古屋大大学院准教授の河西秀哉さん
天皇皇后は6月4日、5日、アジア・太平洋戦争の地上戦から80年の節目を迎えた沖縄県を訪問しました。戦後80年の今年2025年、天皇皇后はすでに硫黄島や広島県を訪れており、この後には長崎県を訪問する予定です。これらの地は戦後50年を迎えた1995年の前年から両親である現上皇上皇后が訪れており、今年の訪問は彼らが平成のときに展開していた「慰霊の旅」を継承する意味が込められていると思われます。
▽沖縄同行は強い意向
今回の沖縄は、その中でも特に重要な訪問でした。長女である愛子内親王が同行したからです。これまで、静養や美術館・コンサートなど、私的なものでは3人が一緒に行くことがありました。しかし、今...
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