
中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市の露店に並ぶ多くの果物=7月(共同)
中国の国内総生産(GDP)成長率が減速した。個人消費の低迷が深刻で、世界第2の経済大国は岐路に立つ。習近平指導部は共産党の重要会議「4中総会」で技術革新を起点にした内需拡大を描くが、具体的な道筋は見えない。
▽鍵
中国最大の経済都市、上海。8月末、一時は100店以上を構えたスポーツジム「ウィルズ」の最後の店舗が閉店した。高額な費用を前払いした利用者も多く、返金訴訟に発展。被害者グループに弁護士は「未利用額が2万元(約42万円)以下の人は弁護しない」と告げ、多くが泣き寝入りを迫られる見通しだ。
経営破綻の一因は、不動産不況に端を発した個人消費の低迷だ。不動産を所有する多くの人が資産を目減りさせ...
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