子ガメをくわえるタヌキ=8月、鹿児島県・屋久島の永田浜(屋久島うみがめ館提供)
 子ガメをくわえるタヌキ=8月、鹿児島県・屋久島の永田浜(屋久島うみがめ館提供)
 ふ化したばかりのウミガメをくわえるタヌキ=2013年8月、鹿児島県・屋久島(屋久島うみがめ館提供)
 タヌキに荒らされたとみられるウミガメの産卵巣=7月、鹿児島県・屋久島(屋久島うみがめ館提供)
 タヌキが入らないようネットを張る地元ボランティア=7月、鹿児島県・屋久島の永田浜(屋久島うみがめ館提供)
 鹿児島県屋久島・永田浜

 世界有数のウミガメ産卵地となっている鹿児島県の屋久島で、卵やふ化直後の子ガメが、島外から持ち込まれた「国内外来種」のタヌキに食い荒らされている。昨年は8割の巣が荒らされた砂浜もあり、環境省は今年から被害の実態調査を始めた。島特有の生態系を守るため、環境団体もタヌキ捕獲作戦に乗り出した。

 8月29日夜、屋久島北西部の永田浜で、手足をばたつかせる子ガメを頭からくわえたタヌキが撮影された。島内では2010年ごろから、巣が掘り起こされて卵の殻が散らばったり、かまれた子ガメの死骸が見つかったりしている。タヌキが巣をうかがう様子は頻繁に目撃されている。

 永田浜には例年4~8月に延べ3千~4千頭のアカウミ...

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