
能登半島地震を受けた液状化対策を巡り、住民の希望があったエリアを優先する方針が示された市復旧・復興推進本部会議=22日、新潟市役所
能登半島地震2024年1月1日午後4時10分ごろに発生した石川県能登地方を震源とする地震。逆断層型で、マグニチュード(M)7.6と推定される。石川県輪島市と志賀町で震度7を記録し、北海道から九州にかけて揺れを観測した。気象庁は大津波警報を発表し、沿岸部に津波が襲来した。を受けての液状化水分を多く含んだ砂質の地盤が、地震による強い揺れで液体のように流動化する現象。地表に水や砂が噴出したり、地盤が沈下したりする。土管やマンホールが浮き上がることもある。埋め立て地や干拓地など、緩い砂質で地下水位が高い場所で起こりやすい。条件を満たせば内陸でも発生する。1964年の新潟地震では橋や鉄筋コンクリートの建物といった大型構造物が崩れ、対策工法の開発が進むきっかけになった。阪神大震災や東日本大震災でも発生した。対策工事について、新潟市は22日、今秋から住民の希望を募り、要望のあったエリアを優先して事業を進める方針を明らかにした。当初は、来年以降に予定する実証実験の後で住民の意向を確認する方針だったが、早期着工を目指して前倒しする。
対策工事の対象は西区寺尾周辺と黒埼、江南区天野の3地域。住民が事業費を一部負担することが条件となる。
市は3地域を地質などから細かくエリア分けし、地下水を排出する「地下水位低下工法」、地中にコンクリートの壁を設ける「格子状地中壁工法」の二つの工法が有効かどうかを30日にも提示する予定。8月に開く住民説明会で、適した工法や他の被災地での住民負担...
残り292文字(全文:592文字)