
北海道南幌町の屋内遊戯施設で遊ぶ親子=5月
子育て支援を充実させ、人口増を―。過疎化に悩む自治体の取り組みで明暗が分かれている。住民数千人の郊外の町が若者を引きつける一方、多くの地域で流出が止まらない。識者は「自治体単独の対策は限界」と指摘。日本全体で人口減が加速する状況から目を背け、自治体間のアピール合戦を後押ししてきた国も「人口の奪い合いにつながった」と認めざるを得なくなっている。
8千人が暮らす北海道南幌町は、総務省が6日発表した人口動態調査で、日本人の人口増加率が全国5位の1・84%だった。2023、24年は2%台で全国1位。道内出身で、東京から夫と昨年移住したパート従業員猪俣真彩さん(27)は「札幌へのアクセスが良く、子育て...
残り792文字(全文:1092文字)