オンラインで取材に応じるフォックス岡本聡子さん=7月
 オンラインで取材に応じるフォックス岡本聡子さん=7月
 「子宮外妊娠」の啓発活動に取り組む医師フォックス岡本聡子さん

 「子宮外妊娠」は女性が体内の正常でない場所で妊娠してしまう病気だ。妊娠の際に1~2%程度の確率で起きるとされるが、一般の人の認知度はそれほど高くない。自身も経験した医師フォックス岡本聡子さん(43)は「発見が遅れれば命に関わる。皆にこの病気を知ってほしい」と訴える。

 日本医療安全調査機構(東京)は7月、子宮外妊娠の見落としによる死亡例が2015年以降に3件報告されたと公表。うち1人は体外受精で妊娠し、受診2日後に死亡したとして、医療従事者に再発防止を求めた。

 機構によると、学術的には異所性妊娠といい、多くは受精卵が子宮の手前の卵管に着床する。産むことはできず、手術や投薬で対処する必要がある。...

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