デイサービス「カモミールハウスばらの湯」を運営する和田由佳さん=4月、長野県松本市
 デイサービス「カモミールハウスばらの湯」を運営する和田由佳さん=4月、長野県松本市
 銭湯をリノベーションしたデイサービス「カモミールハウスばらの湯」=4月、長野県松本市
 デイサービス「カモミールハウスばらの湯」を運営する和田由佳さん=4月、長野県松本市
 銭湯をビール醸造所に改修した「上方ビール」の志方昂司社長=7月、大阪市東淀川区
 銭湯をビール醸造所に改修した「上方ビール」の志方昂司社長=7月、大阪市東淀川区
 牛乳瓶に入ったビールを手にする「上方ビール」の志方昂司社長=7月、大阪市東淀川区

 老若男女に愛される銭湯。後継者不足や施設の老朽化で減少を続けているが、内装や元々の造りを生かし、廃業した銭湯をリノベーションする取り組みが広がりを見せている。福祉や飲食など、「転身」した業種はさまざま。「銭湯業界を盛り返したい」。経営者たちの熱い思いが沸き上がっている。

 「かゆいところとか、痛いところは?」。4月、長野県松本市のデイサービス(通所介護)「カモミールハウスばらの湯」の浴室で、職員が高齢女性の背中を洗いながら優しく語りかけた。壁一面の「富嶽三十六景」(葛飾北斎)のタイル絵が目を引く。

 ここはかつて地域住民に長年愛された銭湯だった。廃業したことを耳にしたため、介護施設を複数運営する...

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