宇都宮市内を行き交うLRTの車両=6月
 宇都宮市内を行き交うLRTの車両=6月
 東急電鉄世田谷線の車両。2019年に再エネ100%での運行を実現した=6月、東京都世田谷区
 バイオマス発電を行っている宇都宮市のごみ焼却施設(同市提供)
 地元の再生可能エネルギーで次世代型路面電車(LRT)を運行する仕組み

 鉄道事業者がバイオマスや太陽光、水力発電など再生可能エネルギー由来の電力を列車の運行に利用する取り組みが広がっている。政府が2050年までに温室効果ガスを実質ゼロとする目標を掲げる中、運行全てを再エネで賄い、電力の地産地消を実現した路線もある。

 国土交通省によると、国内の鉄道輸送や施設運営で19年度に排出された二酸化炭素(CO2)は993万トン。輸送量当たりではマイカーの8分の1程度だが、鉄道事業者が調達する電力の約75%は火力由来だ。国交省は30年代に鉄道事業のCO2排出量を13年度から約540万トン削減する方針を打ち出している。

 宇都宮市と栃木県芳賀町の約14キロを結ぶ第三セクター「宇都...

残り712文字(全文:1012文字)