カンヌ国際映画祭の「監督週間」で「国宝」上映後、観客の拍手に応える(手前左から)李相日監督、吉沢亮さん、横浜流星さん、渡辺謙さん=5月、フランス・カンヌ(共同)
 カンヌ国際映画祭の「監督週間」で「国宝」上映後、観客の拍手に応える(手前左から)李相日監督、吉沢亮さん、横浜流星さん、渡辺謙さん=5月、フランス・カンヌ(共同)
 映画「国宝」より
 邦画実写作品 歴代興行収入ベスト5

 歌舞伎が題材の映画「国宝」が社会現象化している。6月6日の公開以降、興行収入は124億円(8月末現在)に達し、歴代興収上位をアニメや洋画の大作が占める中、邦画実写作では「南極物語」を超え「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(173億円)に次ぐ2位に。上映時間は約3時間に及ぶものの客足は途絶えず、原作小説や歌舞伎への関心も高まっている。

 「たくさんの方に愛していただいてうれしい」。7月、東京・新宿での舞台あいさつで主演の吉沢亮さんが話すと、会場は温かい拍手に包まれた。吉沢さんは1年半かけ歌舞伎の稽古に励み、撮影終了時は「達成感とも寂しさとも違う、味わったことの...

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