
32回目の放鳥で、地元住民らに見守られながら大空を羽ばたくトキ=5月、佐渡市椎泊地区
環境省が佐渡市で実施してきたトキの放鳥を2026年度から本州中心に行うとする方針が示されたことを受け、島内の関係者からはトキの生息域の拡大や本州の放鳥地との今後の民間交流を歓迎する声が上がった。一方、島内では計画的な放鳥の頻度が減るため、生息数の減少を心配する声もある。環境省佐渡自然保護官事務所は「天候や繁殖状況などで急激に個体数が減るなどした場合には、島内でも放鳥を行う」とし、モニタリングを続けながら対応する構えだ。
本州での放鳥に軸足を移す方針は、26日に開かれた環境省の「トキ野生復帰検討会」で了承された。
長年トキの生息環境を整備してきた...
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