人口減少が進む中、新潟県経済はインフラやコンテンツを生かし、人や企業をいかに呼び込むかが課題となっている。選ばれる地域に向け、エリアの価値向上を目指す新潟県内各地の「狂想曲」を追う。(7回続きの3)

 JR新潟駅の高架化に伴い、駅の商業施設「CoCoLo(ココロ)新潟」が2024年春、全面リニューアルする。新潟県内初出店のテナントなどをそろえ、通勤通学客だけでなく、郊外や市外からの誘客を目指す。新潟市が中心部のまちづくり「にいがた2km(にきろ)新潟市中央区の新潟駅-万代-万代島-古町を結ぶ都心エリアの呼称。都心軸となる新潟駅-古町が約2キロであることにちなんで名付けられた。新潟市は三つの基本方針として「人・モノ・情報の中心拠点となる稼げる都心づくり」「都心と8区の魅力・強みのコラボレーションによる新たな価値の創造」「居心地が良く、市民が主役になるまちづくり」を打ち出し、エリア内では都市基盤整備や再開発の取り組みも進む。また、市は市民に都心のまちづくりについて関心を持ってもらおうと、ロゴを制作。「K」は人、「m」は萬代橋をイメージしている。」を進める中、新しい駅ビルの開業は、郊外への人の流れを県都の中心エリアに向かわせる契機になるのか。

 ココロ新潟は既存店も含めた約170店が入る。首都圏を中心に食品スーパーを展開する県内初出店の「成城石井」(横浜市)や、県内の人気ラーメン店など、すでに発表されたテナントには食品や飲食店が多い。

CoCoLo新潟2階東側に開業予定の「ニイガタバル★横丁」のイメージパース(JR東新潟シティクリエイト提供)

 JR東日本新潟支社は乗降客に加え、普段駅に来ない...

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