
国の登録有形文化財でもある創業者の住居を改装した飲食店「魚や片桐寅吉」=新潟市中央区
新たな市場の開拓や、新規顧客の獲得を目指して行われる商品やサービスのリブランディング。人口減少やデジタル化の進展などビジネスを取り巻く環境が急激に変化する中、商品や企業そのものの存在意義を見直す動きが広がっている。ブランドの再構築で次の一手に打って出る新潟県内企業の取り組みと、戦略を紹介する。(8回続きの3)
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港町風情が残る新潟市中央区の下町地区に、築約120年の屋敷を改装した飲食店「魚や片桐寅吉」がある。水産物仲卸業の新潟中央水産市場(新潟市江南区)が2020年、新たな自社ブランドとして開店した。24年3月には、リニューアルしたJR新潟駅構内にブランドの加工品専門店を出店。新潟の伝統ある魚文化を県外客らにアピールし、ブランドの定着を目指す。
新潟中央水産市場は、片桐寅吉氏が1904年に「新潟鮮魚問屋」として創業。37年に現社名に変更した。片桐家は...
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