
2025年春の社名変更について説明する「雪国まいたけ」の湯澤尚史社長=南魚沼市
新たな市場の開拓や、新規顧客の獲得を目指して行われる商品やサービスのリブランディング。人口減少やデジタル化の進展などビジネスを取り巻く環境が急激に変化する中、商品や企業そのものの存在意義を見直す動きが広がっている。ブランドの再構築で次の一手に打って出る新潟県内企業の取り組みと、戦略を紹介する。(8回続きの5)
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会社の顔とも言える「まいたけ」が社名から消える-。「雪国まいたけ」(南魚沼市)は2025年4月、社名を「ユキグニファクトリー」に変更する。1983年の会社設立以来、新潟県内外で広く親しまれた社名だが、代替肉など新領域への進出、グローバル展開を見据えて大きな決断をした。
マイタケ以外にもエリンギやブナシメジ、マッシュルームと生産するキノコが多様化。2023年にはオランダのキノコ生産会社を買収し、グローバル化への足掛かりも整えた。社名と今後の事業展開との乖離(かいり)を指摘する声が出始めていた。
24年、社の...
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