津南醸造の特徴や戦略について語る樺沢敦会長=津南町
津南醸造の特徴や戦略について語る樺沢敦会長=津南町

 新たな市場の開拓や、新規顧客の獲得を目指して行われる商品やサービスのリブランディング。人口減少やデジタル化の進展などビジネスを取り巻く環境が急激に変化する中、商品や企業そのものの存在意義を見直す動きが広がっている。ブランドの再構築で次の一手に打って出る新潟県内企業の取り組みと、戦略を紹介する。(8回続きの4)

 ポケットに入るパウチ型アウトドア日本酒、ミニボトル型の「旅飲み」日本酒…。津南町の酒蔵「津南醸造」が、新たなスタイルの日本酒「郷(GO)」を打ち出し、ファンを広げている。ブランド名は妻有郷や秋山郷などの「郷」と、チャレンジする姿勢を表す。

 1996年に設立された津南醸造は赤字が続き、2019年から経営体制を一新。新たに打ち出したのが、このブランドだ。女性や若者、外国人ら日本酒になじみが薄かった人が...

残り922文字(全文:1278文字)