
東京電力柏崎刈羽原発柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は主に関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に、6号機は2025年に全ての審査に「合格」した。7号機は2024年6月に技術的には再稼働できる状況が整った。が2007年の中越沖地震2007年7月16日午前10時13分、新潟県上中越沖を震源に発生したマグニチュード(M)6・8の地震。最大震度6強を観測。東京電力柏崎刈羽原発では、地盤沈下により3号機の変圧器で火災が発生。緊急時対策室が使えなくなったほか、7号機主排気筒から微量の放射性物質が外部に放出されるトラブルも起きた。地震に伴う点検・復旧のため全7基が停止。09年に6、7号機、10年に1、5号機が運転再開したが、11年3月の東電福島第1原発事故の発生を受け、12年3月から全基が停止している。での被災に伴う修繕工事のうち、少なくとも48億円分の工事が行われておらず、今後も実施の見通しが立っていないことが21日、分かった。修繕が完了していないのは2、3、4号機の3基。いずれも地震後に一度も稼働しておらず、東電が地元からの要請を受けて廃炉を含めた検討をする。東電が6、7号機で再稼働を目指す一方で、これら3基の今後の扱いが棚上げ状態となっていることが浮き彫りとなった。
柏崎刈羽原発は中越沖地震の発生後、揺れによる緊急停止や点検のために全7基が止まった。その後、2、3、4号機を除く4基は修繕を終え、一時、運転を再開したが、東電福島第1原発事故2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波で、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の6基のうち1~5号機で全交流電源が喪失し、1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。1、3、4号機は水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。後の12年3月から再び全基が停止している。
修繕工事がストップしているのは蒸気タービンや、発電後の電圧を変換する変圧器など。東電は「原子力安全への影響が低い設備」と説明するが、いずれも運転には欠かせない設備だ。
東電の有価証券報告書によると、...