人口減少が進む中、新潟県経済はインフラやコンテンツを生かし、人や企業をいかに呼び込むかが課題となっている。選ばれる地域に向け、エリアの価値向上を目指す新潟県内各地の「狂想曲」を追う。(7回続きの6)

 「空気が澄んでいるから冬の花火もきれい」

 2023年11月下旬、新潟県長岡市の国営越後丘陵公園で行われた長岡花火ウインターファンタジー。音楽に合わせてスターマインなどが打ち上げられ、家族連れやカップルが冬の花火を楽しんだ。

 日本三大花火と称される「長岡花火」は長岡市の夏の一大イベントで、2023年は2日間で約29万5千人(有料観覧者数・主催者発表)が全国から訪れた。観光客は花火期間に集中するため、通年化が課題。夏以外の誘客を目指しているほか、知名度の高い花火を魅力に企業誘致も模索する。

花火が冬の夜空を彩った長岡花火ウインターファンタジー=2023年11月、長岡市の国営越後丘陵公園

 長岡花火財団によると、長岡花火を通年でサポートするオフィシャルパートナーは約30社。セブン-イレブン・ジャパン(東京)やアサヒビール(東京)など大手企業も名を連ねる。多くの企業が支援するほか、花火観覧は...

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