
人口減少が進む中、新潟県経済はインフラやコンテンツを生かし、人や企業をいかに呼び込むかが課題となっている。選ばれる地域に向け、エリアの価値向上を目指す新潟県内各地の「狂想曲」を追う。(7回続きの2)
長野県境の妙高高原(新潟県妙高市)は上質なパウダースノーを求めるインバウンド(訪日客)でにぎわっていた。2023年秋にシンガポール系の不動産投資ファンドによる再開発構想が浮上。隣接地域一帯を合わせた投資総額は、2千億円規模に上るともされる。
投資ファンドはペイシャンス・キャピタル・グループ(PCG)。西武ホールディングス(東京)から妙高杉ノ原スキー場を買収するなど用地取得を進め、高級ホテルを軸とした開発に着手。北海道・ニセコや長野県白馬村に続くスノーリゾートとして注目される。

「出資を通じ、地域経済活性化に貢献する」。PCGが組成した総額約350億円の...
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