IAEAのグロッシ事務局長(左)と握手する林官房長官=3月12日午後、首相官邸
IAEAのグロッシ事務局長(左)と握手する林官房長官=3月12日午後、首相官邸

 林芳正官房長官は3月12日、国際原子力機関(IAEA)原子力の平和利用を促進し、軍事利用の防止を目的に1957年に設立された国連の関連機関。「核の番人」とも呼ばれる。本部はウィーン。約170カ国が加盟する。ウランやプルトニウムなどの核物質が、核兵器に転用されないことを確保する保障措置としての査察、安全対策や技術協力などを活動の柱としている。のグロッシ事務局長と首相官邸で会談した。東京電力福島第1原発の処理水東京電力福島第1原発1~3号機の溶融核燃料(デブリ)を冷やす注水などが原因で発生した汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化した水。トリチウムは除去できず、他の放射性物質もわずかに残る。敷地内のタンクでの保管量は約134万トンと容量の98%に達し、2023年8月24日に海への放出を始めた。東電の計画では2051年まで続ける。海洋放出に関し、原子力分野での国際的権威であるIAEAと緊密に連携する考えを伝達。「科学的な根拠に基づき、...

残り630文字(全文:745文字)