福島第1原発2号機の原子炉格納容器底部を撮影した動画の一部。デブリとみられる堆積物が写っている
福島第1原発2号機の原子炉格納容器底部を撮影した動画の一部。デブリとみられる堆積物が写っている

 東京電力は福島第1原発2号機で、作業ミスにより中断を余儀なくされていた、溶融核燃料(デブリ)2011年3月の東京電力福島第1原発事故で、冷却ができなくなった1〜3号機の核燃料が溶け落ち、冷えて固まったものをデブリと呼ぶ。取り出しの開始にこぎつけた。採取するのは数グラムに過ぎないものの、デブリの性質や状態の解明に向けた重要な作業だ。2011年3月の事故2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波で、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の6基のうち1~5号機で全交流電源が喪失し、1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。1、3、4号機は水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。から...

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