東京電力福島第1原発
東京電力福島第1原発

 東京電力は3月17日、福島第1原発処理水東京電力福島第1原発1~3号機の溶融核燃料(デブリ)を冷やす注水などが原因で発生した汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化した水。トリチウムは除去できず、他の放射性物質もわずかに残る。敷地内のタンクでの保管量は約134万トンと容量の98%に達し、2023年8月24日に海への放出を始めた。東電の計画では2051年まで続ける。の4回目の海洋放出福島第1原発事故により、発生し続ける汚染水から除去できる放射性物質を取り除いた「処理水」を薄めて海に流すこと。除去できないトリチウムの濃度が国の基準の40分の1未満になるよう海水で薄め、海底トンネルを通して原発の沖約1キロで放出する。東電の計画では2051年まで続ける。を完了した。2023年度の放出はこれで終了し、放出量は4回で計約3万1200トンとなった。放出口付近の海水から微量の放射性物質トリチウム化学的な性質は水素とほぼ同じ放射性物質。原子炉内での核分裂などで発生するほか、雨水や大気、人間の体内にも存在する。トリチウムが酸素と結びついた水は通常の水と分離できないが、放射線のエネルギーは弱く、国内外の原子力施設では規制に従って海に放出している。東京電力福島第1原発の処理水には高濃度のトリチウムが含まれるため、大量の海水で薄めて国の基準値(1リットル当たり6万ベクレル)の40分の1未満にして海に放出する。を検出したものの、世界保健機関...

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